インド製薬企業のメタナショナル経営戦略と吸収能力

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  • インド セイヤク キギョウ ノ メタナショナル ケイエイ センリャク ト キュウシュウ ノウリョク

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抄録

インド製薬企業のグローバル市場での成長は, 外部提携を積極的に活用し, 自国の劣位を克服し, 世界規模で価値創造を行い, 競争優位を構築する戦略によるところが大きい。これは, 自国の優位性のみに立脚した戦略をとらず, 世界規模で競争優位を確立する「メタナショナル経営」戦略に合致する特徴である。メタナショナル経営の実現のためには, 海外の最先端知識を活かして自社の優位性を構築するために, 既存知識に基づき, 新しい知識を理解・吸収し, 活用する「吸収能力」を持ち合わせている必要がある。本稿では, インド製薬企業のメタナショナル経営戦略の成功を支える技術力の構築を吸収能力と技術能力のパラドクスという点から整理し, インド製薬企業がリバースエンジニアリングを通じて学習した知識や技術を蓄積し吸収能力を構築するとともに, その吸収能力を活かして新しい技術や知識を獲得することで新しい価値創造も実現していることを明らかにした。

収録刊行物

  • 経済学雑誌

    経済学雑誌 123 (2), 15-33, 2023-04

    大阪市立大学経済学会

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