「超限戦」としてのウクライナ紛争 : 2022年2月~9月

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  • チョウゲンセン トシテノ ウクライナ フンソウ 2022ネン 2ガツ 9ガツ

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抄録

2022年2月24日にロシアがウクライナを侵攻して以降, ウクライナ紛争は今も続く。今回の紛争で, ウクライナ軍とロシア軍が戦場で戦うが, 戦いは戦場だけでなく, 同時にメディア, 通貨, 貿易等の領域でも行われ, 「超限戦」の様相を呈する。「ロシア対ウクライナ」の戦争はウクライナで行われるが, 欧米がウクライナ兵を訓練し, ウクライナに欧米の武器を供給するため, 実質的に「ロシア vs. NATO」の戦争になっている。経済的な観点から見れば, ウクライナ紛争は, 新興経済諸国(BRICS)と西側先進諸国(G7)の代理戦争に映る。G7はウクライナを支持する一方, BRICSはロシアに理解を示す。「ロシア対ウクライナ」の戦争は, 「BRICS vs. G7」の戦いを意味する。この紛争は局地戦に止まらず, 戦後の国際秩序を維持するか否かを巡る戦争でもあり, 紛争の結果次第では, 戦後の国際秩序が大きく変わると考えられる。

収録刊行物

  • 経済学雑誌

    経済学雑誌 123 (2), 55-79, 2023-04

    大阪市立大学経済学会

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