心肺停止の蘇生後に腸閉塞で発症したサイトメガロウイルス小腸炎の1例

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タイトル別名
  • A Case of Cytomegalovirus Enteritis with Intestinal Obstruction Requiring Surgery after Resuscitation of Cardiopulmonary Arrest
  • シンハイ テイシ ノ ソセイゴ ニ チョウ ヘイソク デ ハッショウ シタ サイトメガロウイルス ショウチョウエン ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は63歳,男性.心肺停止から蘇生後,急性心筋梗塞に対して経皮的冠動脈インターベンションが行われ,ICUに入室した.人工呼吸器から離脱し,食事を開始後の第14病日に腹部膨満と腹痛が出現し,腸閉塞の診断となった.イレウス管留置後も症状の改善なく,第22病日に小腸部分切除術を行った.サイトメガロウィルス(cytomegalovirus:以下,CMV)アンチゲネミア陽性および病理組織標本よりCMV腸炎と診断し,ガンシクロビルの投与を開始した.術後より続いていた下痢が速やかに改善し,第40病日に退院した.背景に免疫機能異常のない重症患者に対するCMV感染に対する明確な治療方針や感染予防法は定まっていないが,本症例のように心肺停止後の重症患者がCMV腸炎による腸閉塞をきたし手術を要することがあり,本症の発症を十分留意する必要がある.</p>

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