統合報告と多元主義の間

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  • トウゴウ ホウコク ト タゲン シュギ ノ アイダ

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説明

21世紀のサステナビリティ情報開示は、GRI ガイドラインやIIRC フレームワークに代表されるように、経済・環境・社会情報の統合的な報告を中心に展開してきた。そこでは、企業経営の中心である経済に環境・社会問題を結びつけようとする意図がある。しかし一方で、かえって環境・社会問題が経済に還元されてしまう危険性も指摘されている。この問題を克服するためには、多様なステイクホルダーの要求が企業経営の場に入り込むことが必要であり、そのためには、どのようにすれば私的組織である企業を外部へ開くことが可能なのかを検討しなければならない。本稿では、このような問題関心のもとで、闘技多元主義/民主主義の理論を会計に応用しようとしているブラウンやディラードの議論を参考にして、統合報告と多元主義をつなぐ方法を考察し、信任法に根拠をもつ経営者の受任者責任という法的根拠とそれを前提にした無限のアカウンタビリティに基づく実践的展開が必要であることを論じる。

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