越境する『蛇にピアス』、ファルス不在の「快楽」 : 日中作家作品比較を通して

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  • エッキョウ スル 『 ヘビ ニ ピアス 』 、 ファルス フザイ ノ 「 カイラク 」 : ニッチュウ サッカ サクヒン ヒカク オ トオシテ

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『蛇にピアス』は作家金原ひとみのデビュー作であり、若者の刺激的な日常を先鋭的に描く作品として注目を浴びている。本稿では、本作が中国で「日本80後作家の作品」として受容された事情に注目し、その理由と意義を分析するにあたって、中国「80後作家」春樹の『北京ドール』との比較を行う。その目的は、作品が越境するたびに生じてしまう「ずれ」についての理解を深めることができないか、また、共に女性の語り手から異性愛をテーマにされた作品として、二作に描かれる「セックス」に焦点を絞って、女性作家による身体的経験の語りがいかに変容したかについて、ジャンルや言語、国境を越境する視点から明らかにするということである。

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