当科で加療した神経線維腫症の2例

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抄録

<p>【はじめに】比較的稀な神経線維腫症1型(neurofibromatosis以下NF1)とNF2型(以下NF2)を報告する.【症例1】59歳男性.37年前他院でNF1と診断された.左上肢のしびれ,疼痛,脱力を主訴に当科入院,鎖骨下動脈に仮性動脈瘤あり,胸腔に液体が充満し,左肺は虚脱していた.胸腔ドレーン挿入,血管塞栓術,右腋窩動脈―左腋窩動脈バイパス術が行われた.4年後他院でフォローされている.【症例2】42歳男性.21年前に当院皮膚科でNF2と診断された.15年前に当科で頸部脊髄腫瘍に対して手術を行った.その後通院が中断した.2年より難聴が進行,4カ月前より歩行困難となった.診断書の件で当院を受診,既知の聴神経腫瘍や頸部脊髄腫瘍増大の他に新たな胸髄腫瘍も認めた.半年後に誤嚥性肺炎のために死亡した.【考察】NFの問題点として,臓器横断的疾患であることや患者・家族への情報提供が不十分であることが挙げられる.</p>

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