脊椎転移術前の放射線治療のタイミング・線量と術後感染の関連
書誌事項
- タイトル別名
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- Correlation between the Timing or Dose of Preoperative Radiation Therapy and Surgical Site Infection in Spinal Metastasis Patients
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抄録
<p>はじめに:術後感染の危険因子とされる脊椎転移に対する手術前の放射線治療の時期並びに総線量が術後感染に与える影響を調べる.</p><p>対象と方法:脊椎転移に対し術前に局所への放射線治療歴があり,その後外科治療を受けた113名の患者を対象とした.術後に創部感染を合併した10名(感染群)と合併しなかった103名(非感染群)の2群に分け,術前放射線から手術までの期間および術前に照射された放射線の総線量を解析した.また対象を照射から手術までの期間が1週間以内(超早期群),1ヶ月以内(早期群),1ヶ月以上1年以内(晩期群),1年以降(超晩期群)に手術を行った4群にわけて群間で感染率の差を比較した.</p><p>結果:放射線照射から手術の期間(中央値)は,両群間において感染群278日,非感染群360日と差は見られなかった.また術前照射の総線量についても差は見られなかった.さらに超早期群(7.7%),早期群(7.7%),晩期群(8.6%),超晩期群(9.6%)の間に感染率の差は見られなかった.</p><p>結語:放射線照射の有無は術後感染のリスクファクターであったがそのタイミング,総線量では感染に差は生じなかった.</p>
収録刊行物
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- Journal of Spine Research
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Journal of Spine Research 14 (5), 799-802, 2023-05-20
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390296188482559104
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- ISSN
- 24351563
- 18847137
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可