高度利用を目指したエゾシカ(Cervus nippon yesoensis)の食肉としての物理化学的および官能特性の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Physicochemical and sensory properties of venison of Hokkaido sika deer (Cervus nippon yesoensis) for advanced utilization
  • コウド リヨウ オ メザシタ エゾシカ(Cervus nippon yesoensis)ノ ショクニク ト シテ ノ ブツリ カガクテキ オヨビ カンノウ トクセイ ノ ケントウ

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抄録

近年、野生動物による被害、特に北海道におけるエゾシカによるものが増加傾向にあり、これらの動物は個体数維持のため捕殺される。一方、狩猟によって得られる野生動物の肉をジビエとして利用する動きが拡大している。エゾシカにおける新たな食肉としての価値を高めるため、その理化学特性と嗜好性の検討を行った。エゾシカ肉のドリップロスおよび高温加熱時のクッキングロスは牛肉と比較して有意に多かった。味覚センサによる呈味性比較の結果、エゾシカ肉は先味であるうま味の数値が低く、後味であるうま味コクの数値が高かった。エゾシカ肉を用いたソーセージを調製し、官能評価を実施した。このとき、豚肉を配合(0、25、50、75、100%)し、その割合を検討した。その結果、香り、味、外観、総合の項目において、エゾシカ肉が25%配合(豚肉75%)されたソーセージを好ましいと選択したパネリストが最も多かった。また、GC/MS 装置を用いたエゾシカ肉の加熱香気成分分析の結果、エゾシカ肉からアセトインやアセトアルデヒドが検出された。

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