好酸球性副鼻腔炎患者に対する呼気一酸化窒素を用いた下気道スクリーニングの検討

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書誌事項

タイトル別名
  • LOWER RESPIRATORY TRACT SCREENING USING FRACTIONAL EXHALED NITRIC OXIDE IN PATIENTS WITH EOSINOPHILIC CHRONIC RHINOSINUSITIS
  • ―好酸球性副鼻腔炎の下気道評価―

抄録

<p>【背景・目的】好酸球性副鼻腔炎には成人発症気管支喘息の合併が多く,その中には未診断の気管支喘息が含まれることも知られている.本検討では好酸球性副鼻腔炎患者における未診断気管支喘息の実態把握と呼気一酸化窒素を用いたスクリーニングの有用性を検討することを目的とする.</p><p>【方法】2015年4月から2022年7月までに香川大学医学部附属病院で手術加療を行った好酸球性副鼻腔炎患者のうち,呼気一酸化窒素測定およびスパイロメトリーが行われているものを対象とし後方視的に検討を行った.</p><p>【結果】対象となる127人のうち,初診時に気管支喘息の治療・診断歴がないものが52人であり,そのうち呼気一酸化窒素高値を呈し呼吸器内科で気管支喘息と診断されたものが15人存在した.気管支喘息合併率は初診時59.1%であったが最終的には70.9%となった.</p><p>【結語】好酸球性副鼻腔炎患者に一定数存在する未診断気管支喘息の検出は,通常のスパイロメーターによる呼吸機能検査のみでは困難な場合もあり,呼気一酸化窒素検査を併用したスクリーニングは有用であった.</p>

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 72 (3), 288-294, 2023

    一般社団法人 日本アレルギー学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296188493559552
  • DOI
    10.15036/arerugi.72.288
  • ISSN
    13477935
    00214884
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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