スギ人工林をバイオマス生産用早生樹林に転換する際の温室効果ガス収支

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タイトル別名
  • Greenhouse gas balance for converting cedar plantation forests to fast-growing forests for biomass production

抄録

<p>早生樹の導入など,多様な木質バイオマス燃料利用が国際的に進む中,近年,カーボンニュートラルを前提とした森林バイオマスの燃料利用は,一時的な二酸化炭素濃度の上昇を考慮しないことから,結果的に今世紀中の地球温暖化を加速させるリスクがあることが指摘されている。しかし,日本において,このリスクを評価した上で,新規木質バイオマス燃料利用の温室効果ガス (GHG)排出を評価した研究はない。したがって,本研究では、林齢55年のスギ・ヒノキ人工林をユーカリ林に転換し、木質バイオマスを生産する際のGHG収支を明らかにすることを目的とした。本研究では,スギ・ヒノキ人工林のバイオマスに由来する二酸化炭素は全てGHG排出として考慮した。それに対し,ユーカリ林の造成は新規植林とみなし,森林の炭素固定を評価した。各工程からの化石燃料等のGHG排出はライフサイクルアセスメントを用いて定量化した。また、鉄やコンクリート、化石燃料からの代替によるGHG削減量も検討した。その結果,スギ・ヒノキ人工林の木材利用とユーカリ林による木質バイオマス生産を組み合わせ,55年間の評価範囲で評価した場合,化石燃料等に対するGHG排出削減効果を確認できた。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296265975053440
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_193
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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