定点映像・⾳声により遠くの森と実感的に繋がる環境学習プログラムの開発

DOI
  • 中村 和彦
    東京大学大学院新領域創成科学研究科
  • 藤原 章雄
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林フィールドデータ研究センター
  • 大西 鮎美
    神戸大学大学院工学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Development of an environmental learning program to realistically connect with distant forests through fixed-point video

抄録

<p> 本研究は、情報通信技術を活用して自然環境の時間軸を提示し、より実質的な自然との繋がりを指向する学習プログラムのパッケージの提案を試みるものである。具体的には、①自然体験の振り返り学習で、学習者自身が自然体験活動をしている画像・音声と、同じ場所に現れた野生動物の映像とを見たうえで、②複数年の定点画像を用いた森林観察学習を行い、各年の気象条件の影響を考える。本発表では、上記①の授業実践およびアンケートの分析結果について報告する。</p><p> アンケートでは、「授業以外の時間にも八ヶ岳の森のことをたくさん考えた」への肯定的な回答が授業前は6割程度にとどまったのに対し、授業後は「授業以外の時間にも八ヶ岳の森のことをたくさん考えたい」への肯定的な回答が8割を超えた。この変化が見られた児童は、「八ヶ岳の森で自分の家や学校のまわりよりも多くのことが起こっていると思う」に強い肯定を示さない群に特に多くみられ、直接の体験時に必ずしも自然を細かく多面的に捉えることができていない児童に対して、振り返り授業は特に効果を発揮することが示唆された。</p><p> 本研究は、(公財)ひと・健康・未来研究財団の研究助成を受けて実施された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296265975137536
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_251
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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