九州地方国有林ヒノキ林分の最多密度曲線の検討

DOI
  • 近藤 洋史
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所

書誌事項

タイトル別名
  • Consideration of full density curve on Hinoki (<i>Chamaecyparis obtuse</i>) at national forest in Kyushu district, Japan

抄録

<p>九州地方の国有林ヒノキ人工林の最多密度曲線について検討した。九州地方国有林のヒノキ人工林に設定されている長期継続試験地16箇所、118回の毎木調査データを解析した。これらのデータのうち、35回のデータが収量比数1.0を超えており、最大値は1.14であった。このようなことから、現在使用されている最多密度曲線はヒノキ人工林の現実林分に適合できていないと考え、その調製を行った。使用したデータは南西諸島および沖縄県を除く九州地方の国有林内に広く分布しており、最小林齢は13年生、最大林齢は113年生である。樹高データの上位からhaあたり100本に相当する樹高の平均値を上層樹高とした。最多密度曲線など、林分密度管理図を構成する曲線式の算出は、既存の九州地方国有林ヒノキ林分密度管理図に示された方法に従った。その結果、今回、調製された最多密度曲線は、これまで最多密度曲線より上方に位置することとなった。このことは、これまでの最多密度曲線ではhaあたりの幹材積は過小評価であると考えられ、haあたり幹材積の増加が確認された。今回の解析では、若齢林から高齢林までのデータを対象としており、長伐期をも考慮した森林管理に利用可能と考えられる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296265975143424
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_262
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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