モンゴルにおけるカラマツとカンバの混交率が異なる3林分の構造と現存量
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- 城田 徹央
- 信州大学農学部
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- 守口 海
- 高知大学農林海洋科学部
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- 安江 恒
- 信州大学農学部
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- 松浦 陽次郎
- 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所企画部
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- Gerelbaatar Sukhbaatar
- 国立モンゴル大学環境・森林技術学部
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- Baatarbileg Nachin
- 国立モンゴル大学環境・森林技術学部
書誌事項
- タイトル別名
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- Structure and biomass of three Mongolian forests with different mixing ratios of <i>Larix sibirica</i> and <i>Betula platyphylla</i>
抄録
<p>モンゴル北東部Khentii山脈の森林-ステップ景観帯では,北向き斜面に主にシベリアカラマツとシラカンバから構成される森林が,南向き斜面にステップが広がる独特の景観を呈する。これは南側斜面が常に乾燥しているのに対して,北向き斜面が永久凍土や残雪により湿った状態が続きやすいことに起因する。今後,気候変動により,降水量や気温が変化する場合,これらの構成が異なってくることが考えられる。カラマツの方がカンバよりも最大樹高が高いため,そのバイオマスが大きいことが予想されるが,これらが混交し,かつ発達過程にある場合,どのような違いがバイオマスに反映されているのか不明である。そこで本研究ではカラマツとカンバの構成割合が異なる比較的若い3林分を選定し毎木調査と現存量の推定を行った。最初の一つは古いカラマツの林冠下に若いカンバが密生する林分である。次に若いカラマツとカンバの林冠下に2種が更新した林分,そしてカンバ林冠下に2種が更新した林分である。これらの林分のバイオマスは成熟したカラマツ林の約70%であり違いが認められなかった。すなわち発達過程にある林分,カンバが優占する林分でも一定のバイオマスが期待される。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 310-, 2023-05-30
日本森林学会