母樹のサイズがスギの種子生産と発芽率に及ぼす影響

DOI
  • 木村 恵
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター
  • 藤井 栄
    徳島県立農林水産総合技術支援センター
  • 松田 修
    九州大学大学院理学研究院
  • 小川 健一
    岡山県農林水産総合センター生物科学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of mother tree size on seed production and germination rate of Cryptomeria japonica

説明

<p>苗木生産に利用する種子を安定的に供給するためには、採種園において種子の生産量と品質に関係する要因を理解することが重要である。本研究ではスギの種子生産に影響する要因として母樹サイズに着目し、球果・種子の生産量と種子の発芽率に及ぼす影響を調べた。調査は徳島県の3か所の採種園(2014年造成開始)で自然着花した65本を対象に行った。母樹サイズとして幹の根元直径を計測し、それぞれが2020年に生産した球果と種子の総数・総重量を計測した。また種子の品質の指標として発芽率と近赤光を用いた種子の充実率を調べた。幹当たりの種子生産数、種子の総重量は幹当たり球果数に伴って増加した。種子の生産量は母樹の根元直径に伴って増加する傾向がみられた。種子の充実率や発芽率との間には母樹サイズと相関はみられなかったが、採種園間で差異が見られた。これらの結果から、種子の生産量には母樹サイズが影響するものの、種子の品質については採種園間の違いが影響していた。この違いは土壌水分などの環境条件の差異や、花粉量の違いなどによって生じたと考えられる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296265975233152
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_392
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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