萌芽枝整理が行われたアラカシ株立ち個体の樹液流速の変動

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Sap Flow Fluctuation in Clumping <i>Quercus glauca</i> Trees with Stem Thinning

抄録

<p> 根株移植は樹木を地際から伐採した後に掘りとって緑化資材とするものであるが、旺盛な萌芽枝の発達によって景観の悪化や見通しの低下にともなう安全性の障害を引き起こすことがあり、樹種によっては萌芽枝の数を適正に減ずるような管理(萌芽枝整理)が必要となる。萌芽枝整理によって葉量と根量のバランスが一時的に崩れることより、樹木個体レベルでの水分収支は整理前後で変動し、個体の生理状態や成長に影響するため適切な伐採量を設定する必要があるが指針となる情報は不足している。本研究では複数幹を持つアラカシの根株移植個体を対象として、萌芽枝整理後の樹液流速について検討した。</p><p> 九州大学伊都キャンパス内で3個体を選定し、2021年10月に3個体それぞれの1本の萌芽枝に樹液流速センサーを装着後、同年11月に強度処理(幹断面積80%整理)、弱度処理(幹断面積50%整理)および対照個体として2022年6月までの樹液流速を解析した。処理直後は伐採強度が高いほど大気飽差に対する樹液流速も高くなったが、他の処理個体では樹液流速の上昇が観測された5月以降については強度処理個体の樹液流速は冬季と同じかそれ以下の水準となった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296265975241088
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_420
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ