富士山亜高山帯針葉樹林の森林動態に及ぼすニホンジカ剥皮の影響

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タイトル別名
  • Effects of bark stripping deer on stand dynamics in a subalpine conifer forest at Mt. Fuji

抄録

<p>ニホンジカの剥皮による森林構造と動態に及ぼす影響を明らかにするため、亜高山帯針葉樹林における23年間の変化を解析した。調査地は、富士山北斜面の標高2100m付近において1999年に設定した。調査区の大きさは50m×140mであり、短辺が車道側に面し、長辺の奥に進むに従って森林内部に位置する。調査区内を5×5mグリッドに区切り、グリッドごとに樹高2m以上の立木を対象に毎木調査を実施した。また、ニホンジカの剥皮の有無も把握した。これらの調査を1999、2001、2003、2005、2007、2012、2017、2022年に実施した。枯死木本数に占めるニホンジカ剥皮本数の割合は、1999-2001年ではシラビソのみで30%であったが、2017-2022年ではシラビソで67%、オオシラビソで52%、コメツガで24%と増加していた。稚樹(胸高直径3cm未満)が11本以上のグリッドは、1999年は車道側に15グリッドみられたが、2022年には0となった。調査区全体の稚樹本数は1999年の1070本/haから2022年の214本/haに激減していた。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296265975263488
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_445
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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