保持林業の四国での適用:国有林と水源林のスギ・ヒノキ人工林での取り組み
書誌事項
- タイトル別名
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- Retention forestry in cedar and cypress plantations in Shikoku: practices in national and water resource forests
抄録
<p> 生物多様性の保全に関する社会的な機運が高まり、林業施業地でも生物多様性の保全への配慮が求められている。私たちは高知県のスギ・ヒノキ人工林を主伐再造林する際に広葉樹を保持する試みを国有林と水源林で行なっている。</p><p> 国有林の対象地は四万十森林管理署管内・長野山国有林2027林班い小班である。本地では地拵え前のヒノキ人工林伐採跡地に広葉樹が生残していた。そこで2022年6月に5 haほどの区画内で合計48本の広葉樹に印をつけた。胸高直径の平均は9 cm(標準偏差5 cm)、最大21 cm、最小1 cmだった。本数が多かった5樹種は順にシロダモ、ホソバタブ、シキミ、アカガシ、サカキで、胸高断面積が大きかった5樹種は順にシロダモ、ホソバタブ、アカガシ、ムクロジ、シキミだった。</p><p> 四万十市西土佐の水源林施業地では、森林整備センターと西土佐村森林組合の職員と現地検討会を2022年9月に行なった。伐採予定のスギ・ヒノキ人工林を訪問し、高木性樹種を確認した上で、30 m四方に一本を目安に高木性の樹冠木を保持すること、樹冠木がなければ稚樹でも構わないといった方針を決定した。</p><p> 両地とも施業後に再訪し、樹木の保持の状況を確認したいと考えている。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 49-, 2023-05-30
日本森林学会