口永良部島火山泥流跡地に更新したクロマツ実生の外生菌根菌群集

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タイトル別名
  • Ectomycorrhizal fungal communities associated with <i>Pinus thunbergii</i> seedlings in volcanic mudflow on Kuchinoerabu-island

抄録

<p>口永良部島は鹿児島県屋久島の西方約12kmに位置する火山島である。同島では2015年の新岳噴火に伴う火山泥流の発生により、海岸にかけて大規模な裸地が形成された。このような裸地は、植物の利用可能な栄養塩の不足、乾燥などの強ストレス下にある。そのため、宿主植物の養水分吸収を促進する菌根共生が、実生定着に重要な役割を持つだろう。しかし、噴火後の遷移初期過程において菌根菌群集を調査した例は乏しい。本研究では、口永良部島の火山泥流後地に先駆的に更新したクロマツ実生の外生菌根菌群集を調査し、クロマツ実生の定着に寄与する外生菌根菌群集を明らかにした。火山泥流跡地において当年生実生と2-4年生実生を、それぞれ36、22個体採取した。当年生実生は、11個体で外生菌根の形成が確認されたが、残りの個体からは確認できなかった。一方、2-4年生実生では、すべての個体で外生菌根を形成していた。また、外生菌根の形成率が高い個体は他の個体より、乾重量が大きい傾向にあった。加えて、外生菌根についてDNA解析した結果、各実生からは1-2種の外生菌根菌が検出され、ショウロ、チチアワタケ、Amphinemaが優占していた。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296265975393920
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_633
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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