日本のチョウセンゴヨウ林における外生菌根菌群集

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タイトル別名
  • Ectomycorrhizal fungal communities in <i>Pinus koraiensis</i> forests across Japan

抄録

<p>本研究で対象とするチョウセンゴヨウはマツ科マツ属の樹木であり、大陸部には広く分布しているものの、日本においては分布域が縮小している。本種のようなマツ科に属する樹木の根には外生菌根菌が一般的に共生し、宿主樹木の成長や生存に重要な役割を果たしている。このため、チョウセンゴヨウ林の保全・拡大を行うためには、その菌根菌に関する科学的な知見が必要であると考えられる。本研究では、日本国内のチョウセンゴヨウ自生分布域全体を対象に(長野県西岳、愛媛県東赤石、長野県湯俣、栃木県西ノ湖畔)、外生菌根菌の群集構造や多様性を明らかにすることを目的とした。調査地から採取した菌根については、形態類別の後、rDNAのITS領域の塩基配列に基づいて菌種を同定した。その結果、4つの調査地から合計で約150種の外生菌根菌が確認され、西岳の多様性が最も高かった。群集解析の結果、他のチョウセンゴヨウ集団と地理的に大きく離れた東赤石の菌根菌群集は他地域の群集と大きく異なることが明らかにされた。バイオアッセイよって解析した外生菌根菌の埋土胞子には、チョウセンゴヨウに共生するショウロ属も発見された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296265975395712
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_637
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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