組成の異なるクロモジ精油の抗菌活性の比較
書誌事項
- タイトル別名
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- Comparison of antimicrobial activity of Kuromoji essential oil with different compositions
説明
<p>クロモジ(Lindera umbellata Thunb.)はクスノキ科の落葉低木で、日本固有種の香木として知られており、枝から採れる精油はリラックス作用や抗菌作用があり、アロマテラピーなどにも活用されている。クロモジ精油の主成分はリナロールであるが、その組成は産地によって大きく異なることが知られている。今回、組成の異なるクロモジ精油について6種の細菌に対する抗菌活性を測定し、比較した。産地の異なるクロモジの枝から水蒸気蒸留によって精油を得、ジンジバリス菌、ミュータンス菌、黄色ブドウ球菌、肺炎桿菌、大腸菌及びモラクセラ菌に対し最小発育阻止濃度試験又はハロー試験により抗菌作用を評価した。その結果、大腸菌を除く5種の菌に対してクロモジ精油が抗菌作用を示した。更に、ミュータンス菌及び黄色ブドウ球菌に対してはリナロール含量の高いクロモジ精油の方がより強い抗菌活性を示した。以上より、クロモジ精油は幅広い抗菌活性を有し、成分の組成の違いによりその抗菌活性は異なると考えられた。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 655-, 2023-05-30
一般社団法人日本森林学会