マダガスカル北西部の熱帯乾燥林:石英質白砂上の原生林の火災脆弱性

書誌事項

タイトル別名
  • Tropical dry forest in NW Madagascar: fire-vulnerability of a primary forest on quartz-rich white sand

説明

<p>アンカラファンツィカ国立公園は、マダガスカル北西部において最も大きい面積の原生的熱帯乾燥林を石英質の白砂の丘の上に保持する。我々は、この場所において15ha(300 m x 500 m)の森林調査区の全域で胸高直径5cm以上、また中央部6haでは胸高直径1 cm以上 の全ての木本をマッピングしつつある。これにより、マダガスカル初の大規模森林調査区を設定し、世界的な大規模森林調査区のネットワークであるForestGEOの3番目の熱帯乾燥林サイトとなることことを目指している。本発表では、現在までの森林構造や樹木種多様性に加え、この熱帯乾燥林が世界の他地域の熱帯乾燥林やサバンナとどのように異なるかにも言及して、これまでの研究成果と観察を俯瞰的に報告する。石英質の粗い砂の基質に根を張る植物は、乾季の7ヶ月間に、極端な乾燥と栄養不足にさらされる。また、人為的火災の頻度と面積がこの5年ほどの間に急増しており、たった一回の火災を経験することで、森林構造も樹木多様性も劇的に劣化する。この世界自然遺産クラスの熱帯乾燥林を保全するためには、地域の社会―自然生態系を理解した上での、思い切った対策が必要と考える。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296265975411712
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_658
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ