Kommerell憩室由来の胸部大動脈瘤に対してコイル塞栓術を併用したTotal Arch Replacement(FET法)の1例

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  • A Case of Total Arch Replacement Using Coil Embolization for a Thoracic Aortic Aneurysm Derived from a Kommerell Diverticulum

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抄録

<p>症例は81歳男性.嗄声を主訴に近医を受診し,胸部大動脈瘤を認めたため当院を受診した.精査の結果,胸部大動脈瘤,大動脈弁閉鎖不全症,左心室瘤を認めていたためfrozen elephant trunk法によるTotal Arch Replacement(TAR)(右腋窩動脈バイパスとコイル塞栓術を併用),Aortic Valve Replacement(AVR),乳頭筋近接術,SAVE手術を行った.術後経過は良好で術後25日目に転院となった.Kommerell憩室は鎖骨下動脈起始異常を伴い,開胸手術による鎖骨下動脈再建は難度が高いとされている.近年ではThoracic Endovascular Aortic Repair(TEVAR)による瘤閉鎖も増えつつあるがエンドリークや大動脈食道瘻の合併症等もあり,その適応は慎重に決定する必要がある.今回,鎖骨下動脈再建の工夫とコイル塞栓術の併用により術後合併症を予防しつつ安全な手術を行うことができたため報告する.</p>

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