アルコール性ケトアシドーシスとの鑑別が困難であった正常血糖糖尿病ケトアシドーシスの1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Euglycemic Diabetic Ketoacidosis that was Difficult to Distinguish from Alcoholic Ketoacidosis
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説明
<p>アルコール性ケトアシドーシス(AKA)と正常血糖糖尿病ケトアシドーシス(euDKA)は共に高血糖のないアニオンギャップ(AG)開大性の代謝性アシドーシスを示すことから鑑別が難しい.51歳,男性.日常的にウイスキー5,6杯摂取する大酒家が口渇感・動悸を認め救急要請し入院した.血糖79 mg/dL,pH 7.261,HCO3- 14.0 mmol/L,AG 25.2 mmol/L,乳酸5.1 mmol/L,尿ケトン4+であった.当初AKAとして輸液が行われたが,血中乳酸値正常化後もアシドーシスの進行を認めた.当科に転科後,SGLT2阻害薬の内服歴があったことからeuDKAと考え,インスリンおよびブドウ糖の持続静脈内投与を行ったところ改善した.アルコール多飲者に認めた高血糖のない代謝性アシドーシスでも,SGLT2阻害薬服用者では早期からインスリンの投与を検討すべきと思われた.</p>
収録刊行物
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- 糖尿病
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糖尿病 66 (5), 359-363, 2023-05-30
一般社団法人 日本糖尿病学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390296265975653632
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- ISSN
- 1881588X
- 0021437X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可