共生論再考

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  • A Reconsideration on the Theory of Living-Together
  • キョウセイロン サイコウ

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抄録

本稿では、まず「鶴女房」を素材として、鶴の恩返しと恩送りの問題から出立した。等価交換と密接に関連した「恩返し」と贈与交換と連関した「恩送り」という考え方について、等価交換と贈与交換のバランスをとっていくことの必要性について考察した。それに次いで、「無縁・公界・楽」と「アジール」について論じたが、孤立(死)と関わった無縁社会とは異なり、もうひとつの無縁社会について、網野善彦氏と阿部謹也氏の所論を踏まえて言及したところである。そして、「鶴女房」という民話を題材にして、『夕鶴』という民話劇に翻案した木下順二氏の創作の内実を検討するとともに、現代社会が抱える自然と人間、人間と人間の「共生」というアポリアな課題について考察したところである。

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