Oncologic emergencyを呈した前縦隔腫瘍の生検困難例への経験

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Approach to treating patients with anterior mediastinal tumor causing an oncologic emergency that proved difficult to diagnose: A case report
  • ~苦慮した1例より~

抄録

<p>症例は12歳男児.持続する咳嗽があり,胸部X線撮影で縦隔拡大を認め,入院となった.胸部CTで前縦隔に13 cm大の腫瘤と,左主気管支の狭窄を認めた.鎮静に伴う気道閉塞のリスクが高く,局所麻酔下に前胸部に突出した病変から針生検を施行した.線維性組織に炎症細胞浸潤を認めたが,腫瘍性病変としての確定診断は困難であった.生検後,腫瘍は増大し,リンパ腫,肉腫を想定した化学療法を先行した.その後,腫瘍は縮小したため,全身麻酔下に開放生検を施行したが,前回同様の病理所見であり,確定診断は困難であった.腫瘍は再増大し,PET-CTを施行したところ腫瘍の一部に集積を認めた.開胸下に強く集積した部位から生検したところ,大細胞型B細胞リンパ腫と診断した.Oncologic emergency症例の生検は時に診断困難であり,画像診断情報を踏まえ,安全性と確実性を備えた総合的な生検のプロトコールの確立が必要である.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296354160163840
  • DOI
    10.11412/jspho.60.61
  • ISSN
    21895384
    2187011X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ