顎下腺癌に対してニボルマブ投与後に発症した気管軟骨炎

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タイトル別名
  • A Case of Tracheobronchial Chondritis as an Immune-Related Adverse Event after Administration of Nivolumab in Treatment of Submandibular Carcinoma
  • ガクカセンガン ニ タイシテ ニボルマブ トウヨ ゴ ニ ハッショウ シタ キカン ナンコツエン

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抄録

<p>免疫チェックポイント阻害剤(ICI)によるさまざまな免疫関連有害事象(irAE)が報告されている。稀な有害事象である気管軟骨炎を経験した。診断には胸部CT検査,レントゲン検査が重要である。症例は54歳男性。顎下腺癌(cT4aN3M0)に対しニボルマブ投与中でpartial response(PR)であった。投与期間中に2週間継続する咳嗽・前胸部違和感が出現し,胸部造影CTで気管壁肥厚像,胸部レントゲン検査で気管狭小を認めた。ステロイド内服により症状および画像所見は改善した。ステロイドの減量に伴い再燃を認めたため,内服を継続し経過観察中である。気管軟骨炎は胸部CT検査,レントゲン検査で特徴的な所見を認める。気管軟骨炎は稀だが,比較的長期間の投与後に発症する可能性があり,時に致死的な経過をたどる場合もある。症状は肺炎に類似しているためニボルマブ投与中に呼吸器症状が出現した場合には,肺炎に加えて本疾患の鑑別も重要である。</p>

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参考文献 (15)*注記

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