浮上する月 : 『枕草子』としての〈言葉〉

DOI 機関リポジトリ HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • フジョウスル ツキ マクラノソウシ ト シテノ コトバ

この論文をさがす

説明

本論では、『枕草子』第一七五段「村上の前帝の御時に」を取り上げた。まず、雪の降り積もった月夜に、雪を盛り、梅の花を挿した「様器」とともに、村上帝から兵衛の蔵人へと投げ掛けられた「問い」を、「雪」「月」「花」を一首中に詠み合わせるという和歌の表現軸上に位置づけ、「〈器=地〉上に咲く花」という観点からその趣向性を捉え直した。次に、兵衛の蔵人による「答え」の箇所に見られる本文異同に注目し、三巻本と能因本の指向性を分節化した上で、『枕草子』の〈言葉〉の独創性を「天地人」の発想による表現と結びつけて論じた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ