内視鏡手術により摘出した横隔膜内肺葉外肺分画症の1乳児例

  • 縫 明大
    北海道立子ども総合医療療育センター小児外科
  • 西堀 重樹
    北海道立子ども総合医療療育センター小児外科
  • 橋本 さつき
    北海道立子ども総合医療療育センター小児外科
  • 横山 新一郎
    北海道立子ども総合医療療育センター小児外科
  • 浜田 弘巳
    北海道立子ども総合医療療育センター小児外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of an Infant With Intradiaphragmatic Extralobar Pulmonary Sequestration Resected Laparoscopically
  • ナイシキョウ シュジュツ ニ ヨリ テキシュツ シタ オウカクマク ナイ ハイヨウ ガイ ハイ ブンカクショウ ノ 1 ニュウジレイ

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抄録

<p>今回,我々は非常に稀である横隔膜内肺葉外肺分画症(以下,本症)の乳児例を経験したので報告する.術前診断では横隔膜下の肺葉外肺分画症と診断し,腹腔鏡下に腫瘤摘出を行ったが,術中所見では横隔膜内と診断された.本症において肺葉外肺分画症の診断は腫瘤に流入する大循環系から分枝する栄養動脈が同定できれば比較的容易であるが,その術前の局在診断は必ずしも容易ではない.その特殊な存在部位より,横隔膜上および横隔膜下といった横隔膜に近接する腫瘤として診断されることが多い.治療は手術による摘出が感染や悪性化のリスクから第一選択となる.低侵襲やその良好な視野から内視鏡手術が勧められる.ただ,経腹か経胸かの手術アプローチは術前局在診断の困難さから選択を誤ることがある.それ故,横隔膜に近接した腫瘤の場合には本症を念頭に置いた正確な局在診断に努め,また,術中のアプローチ変更も視野に入れた手術計画が重要と思われる.</p>

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