大学生の自殺事例の分析
書誌事項
- タイトル別名
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- Analysis of Suicide Cases among University Students:
- Comparison between Shinshu University and other universities
- ―信州大学と他大学との比較―
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説明
日本の大学における自殺者数は,2019年まで過去8年間は減少傾向にあったが,2020年のコロナ禍において増加に転じた。大学生の自殺については,全国的な調査も実施されているが,大学間で取り組みに差があり,その実態には未解明な部分が残されていると考えられた。本研究では信州大学で発生した自殺事例の分析を行い,他大学等の報告(富山大学・筑波大学・全国調査)と比較することで,大学生の自殺のリスク要因とこれまでの予防対策の限界,今後の課題について考察した。当大学でのリスク要因としては,「学期や年度の切り替わり時期」「学業的つまずき」「一人暮らし」「性別」「文系学部・理系学部の別」等が考えられたが,他大学との比較では,その特徴に相違もみられた。自殺予防対策では,ハイリスク学生に対するアプローチが選択肢のひとつだが,その実施方法や効果の有無には検討すべき課題も多い。今後,大学間で情報を共有し,その特徴を検討していくことが,大学生の自殺対策につながるものと考えられた。
収録刊行物
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- CAMPUS HEALTH
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CAMPUS HEALTH 59 (2), 50-56, 2022
公益社団法人 全国大学保健管理協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390296608342219136
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- ISSN
- 24329479
- 13414313
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可