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- 森山 至貴
- 早稲田大学文学学術院
書誌事項
- タイトル別名
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- Embracing the Ambiguity of the Concept of Homosocial
説明
<p>2021年現在,男性中心社会における男同士の内輪のルールや雰囲気などに批判的に言及するために,アカデミズムの内外において「ホモソーシャル」という概念が多く用いられている.しかしその用法は,しばしばこの概念の出自として言及されるE. K. セジウィックの用法とは異なるようにもみえる.このような状況をさしてホモソーシャル概念の「乱用」と言われたりもする.</p> <p>本稿では,ホモソーシャルという語の「乱用」に思える多義性を,削ぎ落とすのではなく適切に制御することでこの語をよりよく使うことができると主張し,そのための指針を提示することをめざす.具体的には,セジウィックを中心に,他の論者によるものも含めたこの語の用法の検討を通じて,セジウィックのホモソーシャル概念がその多義性ゆえに説明力をもったこと,したがって,概念の厳密化はむしろ望ましくないことを示す.その上で,セジウィック以後のホモソーシャルの用法を検討することで,セジウィックのホモソーシャル概念を自身の記述の文脈に応じて再形成することが有用である,と主張する.</p>
収録刊行物
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- 社会学評論
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社会学評論 73 (1), 2-18, 2022
日本社会学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390296608342453888
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- DOI
- 10.4057/jsr.73.2
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- ISSN
- 18842755
- 00215414
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可