新規な昇華転写プリンタ用高彩度高耐光油性色素

  • 新藤 太一
    キヤノン㈱R&D本部製品技術第一開発センター
  • 城田 衣
    キヤノン㈱R&D本部製品技術第一開発センター
  • 八島 正孝
    キヤノン㈱R&D本部製品技術第一開発センター
  • 野田 智之
    キヤノン㈱R&D本部製品技術第二開発センター
  • 三東 剛
    キヤノン㈱R&D本部製品技術第一開発センター

書誌事項

タイトル別名
  • New Solvent Dyes with High Chroma and High Light Stability for Dye Sublimation Thermal Transfer Printer

抄録

<p>量子ドット(QD)や有機EL(OLED)のような鮮やかなディスプレイに対応するため広色域なプリント画像の設計が望まれる。昇華転写プリンタの諸特性を満足する新規色素開発は難しく,数十年まったく変化はない。本報では,広色域昇華転写プリンタ用の高彩度および高耐光な新規油性色素の開発に関して報告する。すなわち,アザメチン系マゼンタ色素(AZD-70),アゾメチン系シアン色素(CAZ-19),アゾ系イエロー色素(PAY-161)を主M・C・Yの色材として設計・合成した。新規染料を昇華転写インクリボンに適用することで,IJプリンタ同等の色域体積が表現可能となった。印画テストにおいて,実画像(モルフォ蝶,レモン,イチゴ)は高彩度化し,実画像(ベタ)のブラック濃度は著しく向上した。同色素はAmes試験陰性であった。また同色素が,トナー設計に活用できること,超臨界二酸化炭素条件でポリプロピレン繊維の染色が可能であることを確認した。</p>

収録刊行物

  • 色材協会誌

    色材協会誌 96 (6), 212-219, 2023-06-20

    一般社団法人 色材協会

参考文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ