規制緩和後のガソリンスタンド数の減少とその要因—閉鎖数 · 新規参入数および閉鎖要因の変化に焦点を当てて—

  • 桐野 裕之
    (一社)京阪マーケティング · リサーチ機構

書誌事項

タイトル別名
  • The Decrease in the Number of Service Stations after Deregulation and Its Factors: Focusing on the Number of Closures, Number of New Entries, and Changes in Closure Factors

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抄録

<p>規制緩和により厳しい競争状態に陥った石油業界は,2010年代以降,石油各社の戦略転換により,マージンや利益等の指標が規制緩和前の状態にまで回復した。ところが,なぜかガソリンスタンド数は減少し続けている。本稿は,これをガソリンスタンドの閉鎖数と新規参入数の変化,および閉鎖要因に焦点を当てて考察した。規制緩和後の閉鎖要因は,「不採算」が約60 %を占めたが,その後,約20 %にまで低下し,それに代わって2010年を境に「運営問題」が約40~60 %になり逆転した。この変化により,閉鎖数はピーク時の2006年以降減少傾向となり,10年後の2016年以降は1000軒未満の推移となった。それと同時に新規参入数もピーク時の2006年以降減少し,2016年以降は200軒未満の推移となった。閉鎖数と新規参入数が同時に減少傾向となったことで,結果としてガソリンスタンド数全体が減少し続けていることが明らかになった。</p>

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参考文献 (1)*注記

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