蛍光X線分析におけるファンダメンタルパラメータ法とその応用
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- 片岡 由行
- 株式会社リガク
書誌事項
- タイトル別名
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- Fundamental Parameter Method in X-ray Fluorescence Analysis and the Applications
抄録
<p>蛍光X線分析におけるファンダメンタルパラメータ法(FP法)は,理論的な蛍光X線強度計算を利用する方法である.FP法の応用例として半定量分析がスクリーニング分析などに広く利用されてきたが,それ他の機能については,利用されている分野が限定されていると見受けられる.</p><p>本稿では,FP法の解説を目的として,FP法の基本要素である理論強度計算とFP法について,3つの応用の概要と代表的分析例を示す.1つ目は,検量線法と同様に品種ごとに標準試料を測定して元素ごとの測定強度と理論強度の相関を示す感度曲線を作成し,試料分析時に理論強度が測定強度に一致する組成を求める方法である.次に,FP法による理論強度計算を利用して得られたマトリックス補正係数を利用した検量線法で,通常の限定された含有率範囲では,FP法と同等の補正効果があり,鉄鋼,セメントなどJIS,ISOで定められた規格分析法の1つとして採用されている.3つ目の応用は,試料品種ごとの標準試料を必要とせず,金属,酸化物などの最小限の試料情報のみで分析が行える半定量分析で,定性分析で検出された元素とその強度からFP法を用いて定量値を求める方法である.</p>
収録刊行物
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- X線分析の進歩
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X線分析の進歩 50 (0), 33-48, 2019-03-31
公益社団法人 日本分析化学会 X線分析研究懇談会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390296808234427520
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- ISSN
- 27583651
- 09117806
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可