埼玉県におけるキバネツノトンボの生息状況

書誌事項

タイトル別名
  • Habitat of <i>Libelloides ramburi</i> (M'Lachlan, 1875) in Saitama Prefecture
  • サイタマケン ニ オケル キバネツノトンボ ノ セイソク ジョウキョウ

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説明

埼玉県におけるキバネツノトンボの生息状況を明らかにした.確認された県内最古の記録は1981 年のものであったが,近隣都県の記録状況を鑑みると,1980 年以前から生息していた可能性が考えられた.ほとんどの記録地点は,『埼玉県レッドデータブック動物編2018』 で用いられている地帯区分の低山帯,台地・丘陵帯,台地・丘陵帯に隣接する低地帯のいずれかに含まれる7 地域に属し,2022 年にもこれら7 地域では本種の分布が確認された.したがって,少なくともこの7 地域内には本種の生息に適した環境が近年でも数多く存在するものと考えられた.また,記録地点の環境は河川敷が多かったため,河川敷は県内における本種の生息地として重要な環境であると考えられた.多くの個体が記録された地点は,特定の環境に著しく偏ることはなかった.そのため,本調査で分類した環境類型ごとの環境の差異は,本種の発生個体数に大きな影響を与える要素ではないものと考えられた.

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