頚部に生じた褐色脂肪腫の 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Hibernoma in the Neck
  • ケイブ ニ ショウジタ カッショク シボウ シュ ノ 1レイ

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抄録

<p>25 歳,男性。1 カ 月前より頚部から左肩にかけて弾性軟な腫瘤を自覚し当院を受診した。MRI 検査では左腋窩から鎖骨上窩にかけて境界明瞭な約 10 cm の腫瘤様病変を認め,内部は T1WI で等~高信号,STIR では不均一な低~高信号,DWI でごく淡い信号上昇,血管と思われる索状構造の貫通を認めた。脂肪性腫瘍が疑われ全身麻酔下で切除した。切除した腫瘍は弾性軟で黄色調の腫瘍内にやや硬く褐色調の部が混在していた。病理組織所見では好酸性顆粒状胞体を含む細胞や泡沫状胞体を含む細胞を認め,褐色脂肪腫と診断した。褐色脂肪腫は褐色脂肪組織に由来する良性腫瘍であり,褐色脂肪組織は新生児には豊富に存在するが成人するにしたがって減少する。今回我々は比較的稀な褐色脂肪腫の 1 例を経験したので報告する。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 85 (3), 176-179, 2023-06-01

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (6)*注記

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