WDXRFによる樹氷と雪の中の非水溶性イオウ化合物の化学形態別分析と東アジアの石炭燃焼排出物の冬期モンスーン下での長距離輸送機構

DOI 機関リポジトリ Web Site オープンアクセス
  • 今井 昭二
    徳島大学社会産業理工学研究部理工学域自然科学系
  • 上村 健
    株式会社日立ハイテクノロジーズ大阪オフィス
  • 児玉 憲治
    株式会社リガクX線機器事業部
  • 山本 祐平
    徳島大学社会産業理工学研究部理工学域自然科学系

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of Chemical Species of Water-Insoluble Sulfur Compounds in Rime Ice and Snow and Long-range Transfer Mechanism of Coal Burning Emissions under Winter Monsoon Conditions
  • WDXRF ニ ヨル ジュヒョウ ト ユキ ノ ナカ ノ ヒスイヨウセイ イオウ カゴウブツ ノ カガク ケイタイ ベツ ブンセキ ト ヒガシアジア ノ セキタン ネンショウ ハイシュツブツ ノ トウキ モンスーン カ デ ノ チョウキョリ ユソウ キコウ

この論文をさがす

説明

<p>樹氷と雪の中の非水溶性イオウ化合物の化学形態別分析と東アジアの石炭燃焼排出物の冬期モンスーン下での長距離輸送機構の同定法についてまとめた.単一分光結晶を用いた波長分散型蛍光エックス線装置による樹氷や雪の濾過物であるメンブレンフィルター上の薄膜分析を行った.S-Kα線の化学シフトからイオウの化学状態別分析が可能であった.樹氷と雪の試料に限ってはカルシウム濃度とイオウ濃度からも化学状態分析が可能であった.卓上型の低真空走査電子顕微境エネルギー分散型X線分光法(SEM-EDX)を用いて濾過薄膜中の無機小球体粒子(主に石炭フライアッシュ)の一粒子分析を行った.レーダーチャートパターンから5種類のカテゴリーが見つかり,かつ,24 h後方流跡線から発生域を中国華北,北東中国,朝鮮半島,黒竜江省-ロシア沿海地方,および日本を発生域に特定することを提案した.溶存成分中のCd,Pb,非海塩性硫酸イオンのモル比からそれらの発生域を特定できることもわかった.これらは,中国炭のイオウ同位体比,日本における鉛同位体比からの地域分けと一致した.</p>

収録刊行物

  • X線分析の進歩

    X線分析の進歩 49 (0), 125-142, 2018-03-31

    公益社団法人 日本分析化学会 X線分析研究懇談会

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ