『とはずがたり』論 : 二条の出家志向と挫折

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  • トワズガタリ ロン ニジョウ ノ シュッケ シコウ ト ザセツ

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二条の宮廷生活を描いている巻三までにおいて、二条の出家願望と挫折の場面は繰り返し描かれている。「憂き世を遁れんと思ふに」「ただ山のあなたにのみ心は通へども」「なべて憂き世を、かかるついでに思ひ遁れたく侍る」など頻繁に「出家遁世」を願望しながらも何らかの理由で二条の「出家遁世」は断念されたというように描かれている。本稿では頻繁に繰り返されている二条の出家願望と挫折の記事に注目して、二条がおかれた環境、即ち宮廷女性における出家の難しさを究明したい。

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