散逸物語『すまひ(相撲)』復元試論 : 「男色物」なるジャンルからの解放へ向けて

山田 和則

doi:10.18999/nagujj.90.17

散逸物語『すまひ(相撲)』復元試論 : 「男色物」なるジャンルからの解放へ向けて

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山田和則

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サンイツモノガタリスマイスモウフクゲンシロンダンショクモノナルジャンルカラノカイホウエムケテ

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抄録

散逸物語『すまひ』は、これまで、その全貌はわからないままでありながら、「男色物」や「異色作」などと評されてきた。本稿はまず、この物語についてできる限りの復元を施し、全体のおおよその構造を示した。さらにその復元案をもとに、『源氏物語』や『狭衣物語』など、他の王朝物語との類似と差異を指摘しながら、『すまひ』を「男色物」として特別視するのではなく、男女の恋愛物語との連続性の中で捉える視座を開示した。