産後女性のストレス状態とスマートウォッチが測定する ストレス指標との関連:パイロットスタディ

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  • Relationship between stress status and smartwatch-measured stress indicators in postpartum women: A pilot study

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産後30~50%の女性がメンタルヘルスの変調を経験する.スマートウォッチは,ストレスを簡易的にセルフモニタリングする機器として注目されている.本研究では,産後女性の抑うつやストレス状態を評価する方法として,自覚される抑うつやストレス状態と生理的データの実態を明らかにし,日常生活で産後女性のストレス状態を簡易的に測定するための方法を検討することを目的とした.対象者は初産婦3名で産後1,2ヵ月の各時期に対象者の自宅で調査を行った.スマートウォッチで心拍数とストレスレベルを記録し,唾液コルチゾールは1日2回,計3日間採取した.スマートウォッチが算出するストレスレベルと唾液コルチゾールに有意な相関は得られなかった(r=.0.286,p=0.266).本研究によって,スマートウォッチの測定によるストレスレベルでは唾液コルチゾールによるストレス反応は測定できなかったが,パイロットスタディとして産後女性における長時間のRRI 値からのストレス指標算出の可能性は確認できた.<br><br>【キーメッセージ】<br>1.今回の研究は看護・介護のどのような問題をテーマにしているのか?<br> 研究を行うきっかけとなったことはどのようなことか?<br>→産後の女性は日常的にストレス状態を抱えていますが,それらはおもに質問紙によって評価されています.そのため,産後女性の日常生活におけるストレス状態を定量的かつ連続的に評価する方法はないかと考え,本研究を行いました.<br><br>2.この研究成果が看護・介護にどのように貢献できるのか?あるいは,将来的に貢献できることは何か?<br>→ スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスを使用して,産後女性の日常生活のストレス状態を客観的に評価できるのではないかと考えます.<br><br>3.今後どのような技術が必要になるのか?<br>→ストレス指標の精度を高めるために,RRI 値の誤差を減らしたストレスモデルの作成が必要と考えます.

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