ステンレス鋼SUS304のタップ加工に関する研究

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タイトル別名
  • Study of hole tapping in SUS304 stainless steel

抄録

<p>本研究の目的はタップに対するコ-ティングの膜特性が被削材の溶着状態や切削トルクに及ぼす影響,およびコ-ティング膜の機械的性質とタップを用いての切削実験結果との関係を明らかにすることである.高速度鋼を母材としたノンコ-ティング,TiNコ-ティング,DLCコ-ティング,およびTiNの上にDLCを複合コ-ティングしたTiN/DLCコ-ティングの4種類のタップを用いてステンレス鋼SUS304のタップ加工を行った.いずれのコ-ティングタップもノンコ-ティングタップに比べて,逃げ面の溶着面積は減少し切削トルクは低減する.ノンコ-ティングタップは,外周逃げ面だけでなく横逃げ面にも溶着が発生し,切りくずの付着がみられ切りくず排出の悪化が示唆される.コ-ティングタップでは,逃げ面に発生する溶着状況がコ-ティングの種類によって異なる.TiNコ-ティングタップでは,刃先稜線付近から逃げ面全体へ斑点状の溶着が発生している.一方,DLCおよびTiN/DLCコ-ティングタップでは,逃げ面全体ではなく刃先稜線付近に溶着が発生している.TiN/DLCコ-ティングタップは,TiNコ-ティングタップおよびDLCコ-ティングに比べて逃げ面の溶着面積が小さい.コ-ティング膜の摩擦試験から得られた摩擦係数およびスクラッチ試験から得られた剥離臨界荷重との比である摩擦係数/剥離臨界荷重が小さくなるに伴い,タップ加工における逃げ面の溶着面積は減少し耐溶着性が向上する.</p>

収録刊行物

  • 砥粒加工学会誌

    砥粒加工学会誌 67 (2), 95-102, 2023-02-01

    公益社団法人 砥粒加工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390296962549104256
  • DOI
    10.11420/jsat.67.95
  • ISSN
    18807534
    09142703
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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