Zangwillの大域収束定理とその非負値行列因子分解アルゴリズムへの応用

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タイトル別名
  • Zangwill's Global Convergence Theorem and Its Application to Nonnegative Matrix Factorization Algorithms

抄録

Zangwillの大域収束定理は最適化の分野で古くから知られている基本定理であり,様々な反復アルゴリズムの大域収束性の証明に用いられている.筆者らは近年,この定理を用いて非負値行列因子分解(NMF: Nonnegative Matrix Factorization)の代表的な反復アルゴリズムの解析を行っている.NMFは与えられた非負値行列を二つの低ランク非負値因子行列に分解する処理であり,因子行列の全要素が非負であるという制約のもとで因子行列の積と与えられた行列の誤差を最小化する最適化問題に定式化される.この最適化問題の効率的な反復解法として乗法的更新規則と階層的交互最小2乗法が広く利用されているが,これらには理論的に不適切な点があり,そのため大域収束性も保証されない.そこで筆者らは,更新式にわずかな修正を加えた幾つかの反復アルゴリズムを考察し,Zangwillの理論を用いてそれらの大域収束性を証明した.本論文では,Zangwillの大域収束定理を紹介するとともに,筆者らの一連の研究成果を解説する.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390297272116959872
  • DOI
    10.14923/transfunj.2022jai0001
  • ISSN
    18810195
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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