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- 神野 真帆
- 経済産業省商務・サービスグループヘルスケア産業課
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- 渡辺 和広
- 北里大学医学部公衆衛生学
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- 中野 裕紀
- 福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター 福島県立医科大学医学部疫学講座
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- 高階 光梨
- 前 関西学院大学大学院文学研究科 千葉大学子どものこころの発達教育研究センター
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- 伊藤 弘人
- 東北医科薬科大学医学部医療管理学 日本公衆衛生学会メンタルヘルス・自殺対策委員会
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- 大平 哲也
- 福島県立医科大学医学部疫学講座 日本公衆衛生学会メンタルヘルス・自殺対策委員会
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- 野村 恭子
- 秋田大学大学院医学系研究科衛生学・公衆衛生学講座 日本公衆衛生学会メンタルヘルス・自殺対策委員会
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- 堤 明純
- 北里大学医学部公衆衛生学 日本公衆衛生学会メンタルヘルス・自殺対策委員会
書誌事項
- タイトル別名
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- Evidence building and social implementation of information and communications technology-based mental health care services
- ICT オ カツヨウ シタ メンタル ヘルスケアサービス ノ エビデンス コウチク ト シャカイ ジッソウ ホウサク
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抄録
<p> 情報通信技術(Information and Communication Technology: ICT)を活用したメンタルヘルスケアサービスが注目されている。予防効果が評価されているアプリケーションがある一方,エビデンスが不確かなものも乱立している。エビデンスの構築とともに,必要な対象に,適切なツールを届ける社会実装が求められている。</p><p> ICTを用いたヘルスケアサービスについて,非薬物的な介入手法におけるエビデンス構築のための研究デザイン構築やサービス利用者による適切な選択のための基盤整備のための研究支援が始まっている。エビデンス構築および社会実装の側面からは,想定利用者の実生活での情報をモニタリングして不安・抑うつを予防するアプリケーションを,深層学習モデルを用いて開発している試みや,原子力発電所事故の被災地で,ニーズ調査,セキュリティの検討,ニーズに合わせたアプリケーションの設計,そのアプリケーションの試験運用といった形で,住民の安心・安全向上を目指したアプリケーションを開発している事例がある。諸外国では,ICTを利用したメンタルヘルスケアサービスの実装を進めるために,サービス提供者が適切なアプリケーションを紹介する際やサービス利用者が選択する際に指針となるアプリケーションを包括的に評価するモデルが提案されている。わが国では,そのようなモデルを実用化した評価項目を使って,利用者のニーズに合わせた適切なアプリケーションを紹介する試みが行われようとしている。</p><p> ICTを利用したメンタルヘルスケアサービスのエビデンスの構築にあたっては,利用者のニーズや実際のデータに基づく開発とその評価が行われようとしている。一方で,非薬物的な介入手法におけるエビデンス構築のための研究デザイン(とくに評価手法や指標など)が十分に確立していないことは課題となっている。ICTを利用したメンタルヘルスケアサービスの社会実装を進めるためには,構築されたエビデンスを含め,ヘルスケアサービスの評価と選択ができる仕組みづくりの必要がある。</p>
収録刊行物
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- 日本公衆衛生雑誌
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日本公衆衛生雑誌 70 (8), 465-473, 2023-08-15
日本公衆衛生学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390297272116988928
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- NII書誌ID
- AN00189323
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- ISSN
- 21878986
- 05461766
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- NDL書誌ID
- 033001694
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- PubMed
- 37286489
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- PubMed
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可