保育者養成の観点から見た「気になる子」に関する研究の展望

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of “Children Concerned” from the Viewpoints of Early Childhood Care and Education Course
  • ホイクシャ ヨウセイ ノ カンテン カラ ミタ 「 キ ニ ナル コ 」 ニ カンスル ケンキュウ ノ テンボウ

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抄録

本研究は、「気になる子」に関する学術研究を概観することによって、保育者養成の場で「気になる子」について教授する際の視点を提言することを目的とした。「気になる子」は発達障害との関連で説明されることが多いが、「気になる子」という語は非常に多義的であり、狭義の定義のみを教授することは適切ではないであろう。また、「気になる子」とはあくまでも保育者の主観によるものであり、子ども観・保育観を省察することによって、保育者の気になり様は変化することを、養成段階から意識しておくべきではないだろうか。しかし、子どもが「気になる」ことは、保育者の資質として否定的な問題とは決して言えず、子どもの発達に関する専門性を有する保育者は、保護者の子育てのパートナーとして、子どもの発達の課題に気づくことが求められている。保育者には一人一人の子どもの育ちについて「気にする責任」があることを、保育学生は自覚しておく必要があるであろう。

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