シロイヌナズナ根成熟域におけるナトリウムイオン排出の測定手法の開発

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  • Development of the Experimental Method to Evaluate Sodium Ion Exclusion in the Mature Root Zone of <i>Arabidopsis thaliana</i>
  • Development of the Experimental Method to Evaluate Sodium Ion Exclusion in the Mature Root Zone of Arabidopsis thaliana

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説明

<p>本研究では,根成熟領域におけるナトリウムイオン(Na+)の排除機能を,細胞膜Na+/H+アンチポーターであるSALT OVERLY SENSITIVE 1(SOS1)が担っていることを計測するために,エア・ギャップ・ゲル・システムを開発した。根成熟領域特異的なSOS1のNa+排除機能を調べるため,エア・ギャップ・ゲル・システム中央に配置される根成熟領域ゲル以外のゲルをpH 9.2とすることで,根端のSOS1活性を阻害する実験系を構築した。これにより,野生型(WT)とSOS1欠損株の根成熟領域のNa+排除を比較することが可能となった。根端に22Na+溶液を滴下し,4時間後に根成熟領域ゲルとそのゲル上の成熟根の放射能を測定した結果,WTはSOS1欠損株よりも多くのNa+を根成熟領域から排除していたとともに,SOS1欠損株はWTよりも多くのNa+を成熟根に蓄積することが示された。これらの結果から,根端から吸収されたNa+の一部は,道管を通じて葉に運ばれる途中で根成熟領域からSOS1によって排除されると結論付けた。本研究は,成熟根でのSOS1の機能を示す初めての研究であり,塩ストレスに耐性のある作物を開発するための重要な足がかりとなることが期待できる。</p>

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