上眼静脈の直接穿刺にて治療を行ったアプローチ困難な海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の1例

  • 清本 政
    公立学校共済組合 関東中央病院 脳神経外科
  • 佐藤 栄志
    水戸ブレインハートセンター 脳神経血管内治療科
  • 末松 慎也
    公立学校共済組合 関東中央病院 脳神経外科
  • 中内 淳
    公立学校共済組合 関東中央病院 脳神経外科

書誌事項

タイトル別名
  • Transvenous Embolization with Surgical Cannulation of the Superior Ophthalmic Vein for Cavernous Sinus Dural Arteriovenous Fistula: A Case Report
  • ジョウガン ジョウミャク ノ チョクセツ センシ ニテ チリョウ オ オコナッタ アプローチ コンナン ナ カイメン ジョウミャクドウブコウマクドウ ジョウミャクロウ ノ 1レイ

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説明

<p>【目的】上眼静脈(SOV)の直接穿刺で治療したアプローチ困難な海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(CSDAVF)の1例を報告する.【症例】61歳男性,結膜充血,眼球突出,色覚異常,眼圧上昇を認め,DSAにてCSDAVFと診断した.下錐体静脈洞や顔面静脈を経由した塞栓術を2度試みたが,血栓閉塞や血管狭窄,蛇行のためアプローチできなかった.このためorbital approachの方針とした.眼窩隔膜を切開して貫通する血管を確保し,DSAでSOV分枝と確認した.直視下でSOV下枝を穿刺し,マイクロカテーテルを誘導してコイル塞栓を行った.穿刺部は術後に結紮して止血した.【結論】Orbital approachはアプローチ困難例において有効であり,直視下に穿刺することで,合併症の少ない手技が可能である.</p>

収録刊行物

  • 脳血管内治療

    脳血管内治療 8 (2), 55-62, 2023

    一般社団法人 日本脳神経血管内治療学会

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