高度下痢で腎前性腎不全をきたしCSによるランダム生検で診断し得たLymphocytic colitisの1例

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  • HISTOPATHOLOGICALLY DIAGNOSED LYMPHOCYTIC COLITIS FOLLOWING PRERENAL FAILURE SECONDARY TO SEVERE DIARRHEA: A CASE REPORT

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抄録

<p>56歳,男性.1週間前から頻回な水様性下痢と,腎機能障害を認めており,高度下痢による腎前性腎不全と診断した.感染性腸炎を疑い,絶食下に大量補液を施行したが下痢,腎機能の改善は乏しく,糞便培養検査からは有意菌の検出は認めず原因は不明であった.CSを行い,S状結腸から直腸にかけて血管透見低下とひび割れ様の粘膜所見を認め,ランダム生検を施行した.病理組織学的所見で上皮間リンパ球の増加を認めLymphocytic colitisと診断した.コレスチミドの投与により下痢,腎機能は改善した.原因不明の慢性下痢患者において,Lymphocytic colitisを含めたMicroscopic colitisの診断を行うには,微細な内視鏡所見をとらえ積極的に生検を施行し,病理組織学的評価を行うことが重要である.</p>

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