腹腔鏡下手術で治療し得た大網梗塞の1例

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タイトル別名
  • A Case of Omental Infarction Treated by Laparoscopic Surgery
  • フククウキョウ シタテジュツ デ チリョウ シエタ ダイモウ コウソク ノ 1レイ

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抄録

<p>19歳,男性。前日からの右側腹部痛・嘔吐を主訴に紹介受診した。腹部造影CTで被膜を有し,限局的に脂肪織濃度が上昇した大網を認め,大網梗塞が疑われ,診断および治療目的で腹腔鏡下手術を行った。大網に連なる一塊となった結節状腫瘤を認め,腹腔鏡下大網切除術を施行した。病理組織学的所見は変性と出血を呈する脂肪織で構成され,一部に壊死性変化を認め,大網梗塞に矛盾しない所見であった。経過は良好で術後2日目に退院した。大網梗塞はまれな疾患ではあるものの,右側腹部痛を呈する急性腹症の鑑別診断として念頭に置く必要がある。保存的加療が奏効することもあるが,早期診断および治療が可能であり,腹腔鏡下手術が有用な治療法の1つであると考えられた。</p>

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