知的障害と自閉症のある児童が示す登校渋りに対する機能的行動アセスメントに基づいた個別配慮

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書誌事項

タイトル別名
  • Individualized support based on functional behavior assessment for a child with intellectual disabilities and autism spectrum disorders who was reluctant to attend school

抄録

<p>本研究の目的は、登校渋りを示す知的障害と自閉症のある児童に対して、母親と協働して機能的行動アセスメントを行い、登校渋りを喚起すると想定された環境要因の解消によって、母親の負担のない方法で登校渋りを軽減することであった。対象児は、知的障害と自閉症のある、特別支援学校小学部2年生の男子児童1名であった。登校渋りは、「自宅から昇降口までの間で学校に行くのを拒むこと」とした。測定データは、登校経路内において登校渋りが生じたかどうかを母親の記録から得た。介入方法を検討するため、機能的行動アセスメントを実施した。機能的行動アセスメントは、母親へのインタビュー、対象児の登校の様子に対する直接観察を行った。次に、機能的行動アセスメントの結果に基づいて母親と相談を行い、介入方法を定めた。そして、「特別支援学校の職員はA児の登校を静かに見守る」「登校時間の変更」「母親は登校中のA 児に言語称賛せずに、行動を見守る」「下駄箱にA 児の好きな小物(紙コップ等)を置く、もしくは小物と交換できる交換チケットを置く」を介入として実施した。その結果、対象児の登校渋りが生じなくなった。</p>

収録刊行物

  • 自閉症スペクトラム研究

    自閉症スペクトラム研究 20 (1), 73-80, 2022-09-30

    NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390297659200780288
  • DOI
    10.32220/japanacademyofas.20.1_73
  • ISSN
    2434477X
    13475932
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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