従業員の成長につながるMBOのあり方
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- 千野 翔平
- リクルートワークス研究所
抄録
MBO(目標管理)は、業績や成果を下支えするシステムであるが、一方で能力開発を支援する機能もある。にもかかわらず、MBO と能力開発の関係についての研究は、これまで多くなされていない。そこで本稿では、MBO を導入している企業で働く個人へのアンケート調査を実施し、MBO の能力開発機能について分析した。 分析の結果、MBO は従業員の成長を促していることが明らかになった。職場で働く多様な個人を明らかにするため、年代別に分析をしたところ、30 代、40 代、50 代では、目標内容、上司支援、周囲との対話が正の影響を与えていることが確認された。一方で、20代は目標内容、上司支援が正の影響を与えていたが、周囲との対話は成長に影響を与えていないことがわかった。また、20 代、30 代は、上司支援によって目標意識が高まることで、成長につながっていることが明らかになった。この結果から、従業員の成長を促すためには MBO は有効であること、そして、その方法は年代によって異なること、特に 20 代においては上司支援が成長を促すために重要であることが示唆された。
収録刊行物
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- Works Discussion Paper
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Works Discussion Paper 37 (0), 1-16, 2020
株式会社 リクルート リクルートワークス研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390297758532449152
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- ISSN
- 24350753
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可