MRIの原理と特徴

DOI
  • 角 美佐
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科口腔診断情報科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Principles and Features of Magnetic Resonance Imaging

抄録

<p>磁気共鳴画像撮像法(Magnetic resonance imaging:MRI)は,原子核の磁気共鳴現象を利用した撮像法である.臨床用MRIでは,主に水素原子核の磁気共鳴現象を利用し,生体内の水素原子核の密度や存在状態の違いを画像化する.MRIは,エックス線のような電離放射線を使用しないため被曝がない.また,CTと比べ軟組織のコントラスト分解能が高い.そのため,MRIは非侵襲的で,軟組織病変の診断に有用な画像検査法として広く利用されており,検査件数は増加の一途をたどっている.</p><p>しかし,MRI装置は強力な磁場装置であるため,磁石に吸引される強磁性体を検査室内へ持ち込まないよう,また,体内に金属や医療デバイスが入っている場合は検査前にMRIに対する適合性を確認するなど,細心の注意が必要である.</p><p>最近では,患者ニーズに応えMRI対応の医療デバイスが増えてきた.口腔領域においても,腫瘍や唾液腺疾患,顎関節症の診断などではMRI検査が第一選択となるため,歯科治療に際して,安全にMRI検査が可能で,さらにMR画像に影響しない歯科材料の使用が望まれる.そのためにはまず,MRIについて正しく理解することが重要である.本総説では,MRIの原理と特徴について概説する.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390297847285128192
  • DOI
    10.11237/jsoi.36.171
  • ISSN
    21879117
    09146695
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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